１９８８年式マセラティ・ビトルボ・スパイダーｉ購入計画！

第一稿　入札編

あれは、２００３年の年が明けて間もない１月の７日か８日の事だった。
毎朝の日課であるＢＢＳ巡りをしていると、ベラマキ関東の掲示板に「奇跡のコンデションのビトルボ」？と言うような（細かい事は忘れた）書き込みが有った。　何々「奇跡のコンデション」とな！　即そのＵＲＬをクリックしたのは言うまでも無い。　表示されたヤクオフの画面には思わず「美しい」と言わせるような一台のマセラティが映し出されていた。　欲しいとつい思ってしまった・・・。　この瞬間から物語りは始まったのである。　

とは言う物の私に落札するような小遣いが有るわけが無い！　此れは断言できる（笑）　此処は何としても奥方様の協力を取り付ける必要が有る。　さて如何しよう？　入札終了日は１５日だったので、未だ日にちは残っていた。　少しずつ伏線を張っていったが、効果が有ったかは定かではない。　希望落札価格が指定して有ったので毎日チェックしていたが希望落札価格に近づく気配は無かった。　こうやって入札終了日の１月１５日の夕刻を迎えたのである。　１８時に何時ものように仕事を止め晩飯を食った。　何時ものように缶ビールを一本と日本酒のロックを２杯飲んでしまった。　ちょっとほろ酔い気分であったと思う（笑）　１８時５５分頃にＰＣの前に座る。　ＰＣの電源は日中は入れっぱなしである。 終了時刻は１９時０９分であるが、既にバトルは始まっていた。　以下のリストはヤクオフの詳細な入札履歴である。　念ために名前は変えてある。　

[1月 15日 19時 10分]　競争相手　自動入札。 653,000 
[1月 15日 19時 13分] 我　　輩　入札。数量： 1 で 653,000 　681000で入札参加
[1月 15日 19時 13分] 我　　輩　自動入札。 680,000 
[1月 15日 19時 13分]　競争相手　自動入札。 680,000 
[1月 15日 19時 13分] 我　　輩　自動入札。 681,000 
[1月 15日 19時 18分]　競争相手　入札。数量： 1 で 681,000 　701000に上げる
[1月 15日 19時 18分] 我　　輩　自動入札。 700,000 
[1月 15日 19時 18分]　競争相手　自動入札。 700,000 
[1月 15日 19時 18分] 我　　輩　自動入札。 701,000 
[1月 15日 19時 19分]　競争相手　入札。数量： 1 で 701,000 　731000に上げる
[1月 15日 19時 19分] 我　　輩　自動入札。 730,000 
[1月 15日 19時 19分]　競争相手　自動入札。 730,000 
[1月 15日 19時 19分] 我　　輩　自動入札。 731,000 
[1月 15日 19時 19分]　競争相手　入札。数量： 1 で 731,000 
[1月 15日 19時 19分] 我　　輩　自動入札。 750,000 
[1月 15日 19時 19分]　競争相手　自動入札。 750,000 
[1月 15日 19時 20分]　競争相手　入札。数量： 1 で 750,000 　750000で入札するが負けている
[1月 15日 19時 20分]　競争相手　自動入札。 751,000 　　　　　此処が事前に決めていたポイント�@
[1月 15日 19時 23分] 我　　輩　入札。数量： 1 で 751,000　781000に上げる 　
[1月 15日 19時 23分] 我　　輩　自動入札。 780,000 
[1月 15日 19時 23分]　競争相手　自動入札。 780,000 
[1月 15日 19時 23分] 我　　輩　自動入札。 781,000 
[1月 15日 19時 28分]　競争相手　入札。数量： 1 で 781,000 　時間切れ寸前で上げてきた
[1月 15日 19時 28分]　競争相手　自動入札。 782,000 
[1月 15日 19時 30分] 我　　輩　入札。数量： 1 で 782,000　　801000に上げる 　　
[1月 15日 19時 30分] 我　　輩　自動入札。 800,000 
[1月 15日 19時 30分]　競争相手　自動入札。 800,000 
[1月 15日 19時 30分] 我　　輩　自動入札。 801,000 
[1月 15日 19時 34分]　競争相手　入札。数量： 1 で 801,000 　831000に上げる
[1月 15日 19時 34分] 我　　輩　自動入札。 830,000 
[1月 15日 19時 34分]　競争相手　自動入札。 830,000 
[1月 15日 19時 34分] 我　　輩　自動入札。 831,000 
[1月 15日 19時 35分]　競争相手　入札。数量： 1 で 831,000 　1000だけ上げてみる　効果なし
[1月 15日 19時 35分]　競争相手　自動入札。 832,000 
[1月 15日 19時 36分] 我　　輩　入札。数量： 1 で 832,000 　836000に上げる
[1月 15日 19時 36分]　競争相手　自動入札。 835,000 
[1月 15日 19時 36分] 我　　輩　自動入札。 835,000 
[1月 15日 19時 36分]　競争相手　自動入札。 836,000 
[1月 15日 19時 36分] 我　　輩　入札。数量： 1 で 836,000 　851000に上げる　この時点では勝っている
[1月 15日 19時 36分] 我　　輩　自動入札。 850,000 
[1月 15日 19時 36分]　競争相手　自動入札。 850,000 
[1月 15日 19時 36分] 我　　輩　自動入札。 851,000 
[1月 15日 19時 40分]　競争相手　入札。数量： 1 で 851,000 　この時点で競争相手は880000を入れている
[1月 15日 19時 40分]　競争相手　自動入札。 853,000 　　　　　ここら辺で迷い始める
[1月 15日 19時 40分] 我　　輩　自動入札。 853,000 
[1月 15日 19時 40分]　競争相手　自動入札。 854,000 
[1月 15日 19時 46分] 我　　輩　入札。数量： 1 で 854,000 
[1月 15日 19時 46分]　競争相手　自動入札。 859,000 
[1月 15日 19時 46分] 我　　輩　自動入札。 859,000 
[1月 15日 19時 46分]　競争相手　自動入札。 860,000 
[1月 15日 19時 46分] 我　　輩　入札。数量： 1 で 860,000 
[1月 15日 19時 46分]　競争相手　自動入札。 864,000 
[1月 15日 19時 46分] 我　　輩　自動入札。 864,000 
[1月 15日 19時 46分]　競争相手　自動入札。 865,000 
[1月 15日 19時 46分] 我　　輩　入札。数量： 1 で 865,000 
[1月 15日 19時 46分]　競争相手　自動入札。 872,000 
[1月 15日 19時 46分] 我　　輩　自動入札。 872,000 　
[1月 15日 19時 46分]　競争相手　自動入札。 873,000 　　　　　見知らぬ番号の電話が携帯に入る　
[1月 15日 19時 52分] 我　　輩　入札して落札。数量： 1 で 1,000,000 　希望落札価格を入れてしまった
[1月 15日 19時 52分]　競争相手　自動入札。 880,000 

見知らぬ番号の電話はベラマキ関東のakiyama氏で有った。　akiyama氏は、この入札を見ていたベラマキ関東のfukue氏から希望入札価格で落札するよう説得工作を依頼されたらしい。　耳元でakiyama氏に囁かれると堪らない（笑）　だって元々欲しいのだから（爆）　電話で話をしながら指先がキーボードの数字キーを押してゆく。
１０００００と・・・　そして入札をすると言うボタンにマウスのカーソルを合わせ躊躇っていた。　頭に浮かぶのは「どんな風に奥方様に切り出そう」の言葉だけである。　締切時間は迫っていた！　画面に表示される時間は残り２分を切っている。　そして・・・ついにマウスのボタンを押してしまったのである。　世界が変わって行くのを感じてしまった。　そう、ついにマセラティストに成ってしまったのである。　これからどんな世界が広がるのか未だ判らないが、取り敢えずは急いで心に鎧を着せなければ成らない！　奥方様の冷たい視線攻撃をかわす為に！　攻撃は熾烈であった・・・　それでも急ごしらえの鎧では有ったが、何とか持ち応え翌日にはお許しが出た。　めでたし、めでたしである。

第一項　入札編終わり

第二項につづく。